《能く在る輪廻と猫の噺》歌词

[00:00:00] 能く在る輪廻と猫の噺 - 洛萱

[00:00:06] 作词：骨盤P

[00:00:14] 作曲：骨盤P

[00:00:21] 華やかな大通りの 棄てられた蝙蝠傘の下

[00:00:33] 草臥れた尻尾上げて 毛繕う黒猫在りました

[00:00:50] 「ちょいと道往く其処の御嬢さん、御出で此処らで一つ話ましょう」

[00:00:56] 猫は云う「今日の噺は、そうだ昔に路端で聞いた愉快な悲恋など」

[00:01:05] 「昔交わらざる身の上の淡い恋に溺れた烏と兎が居ました」

[00:01:12] 「叶わない夢なのでしょう?オキノドクサマ」

[00:01:17] 「いいえ、冷たい旅路の果てに二匹身体を捨てて結ばれたのです」

[00:01:24] 「なんだか可笑しな噺ね」

[00:01:42] 薄芽吹く街路樹を 眺め見るハイカラ服の横

[00:01:54] 草臥れた尻尾振って 手を招く黒猫在りました

[00:02:11] 「此れは何時かの可愛い御嬢さん、今日はも一つ噺聴かせましょう」

[00:02:18] 猫は云う「そうだな今日は、ええと 嫉妬の炎に舞った醜い蝶の噺」

[00:02:26] 「そして番を離れた揚羽は曾て愛した雄を喰い荒らしました」

[00:02:33] 「どうやら有り触れた寓話のようね、オアイニクサマ」

[00:02:39] 「いいえ、痛快なる喜劇には惨たらしい落ちが付き物なのです」

[00:02:45] 「なんだか報われない噺ね」

[00:03:02] 「やあや、またまた逢った。御嬢さん、今日は最後に一つ聴かせましょう」

[00:03:09] 猫は問う、嗄れた声で「御存知だろうか百回生きたお喋り猫の噺」

[00:03:17] 「時に歓天喜地の夜も又は老少不定、異域之鬼の代も」

[00:03:25] 「成程話題には欠かないようね、ゴシュウショウサマ」

[00:03:30] 「振り返る先に猫は無く 街の風に揺れる雨傘カラカラ」

[00:03:36] 「なんだか不可思議な噺ね、￣￣嗚呼」

[00:03:41] 娘は哂う「今宵は雨かしら」