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《雪ヶ谷日記》歌词

所属专辑: タルホロジー 歌手: あがた森魚 时长: 06:52
雪ヶ谷日記

[00:00:00] 雪ヶ谷日記 - あがた森魚 (あがた もりお)

[00:00:00] 词:稲垣足穂

[00:00:01] 曲:あがた森魚

[00:00:02] 雪ヶ谷寮は

[00:00:04] 閑静な避暑ホテルとも

[00:00:06] 取れるカッテージ風建物で

[00:00:09] 部屋数は約八十

[00:00:13] 明るい食堂や円形の

[00:00:16] 湯ぶねのあることが判った

[00:00:21] スペイン瓦の赤屋根を前景にして

[00:00:25] 馬込村の丘々の横顔があり

[00:00:29] その手前を横切って

[00:00:31] 時々おもちゃのような汽車が

[00:00:32] 通過する

[00:00:39] 菊の花をちぎって

[00:00:45] まき散らしたような星

[00:00:51] サーチライトは

[00:00:57] 着物の井げたのようだ

[00:01:02] 星標機が旋回する

[00:01:14] トウモロコシの葉っぱが翻って

[00:01:26] 菊の花をちぎって

[00:01:32] まき散らしたような星

[00:01:43] 明方洋服箪笥のある部屋で

[00:01:48] 目を醒まして

[00:01:50] 窓の外にべらぼうに

[00:01:52] 大きな星を見た

[00:01:56] 馭者座はちょうどその上方にあり

[00:02:00] 右寄りにオリオンの蝶々が

[00:02:02] せり上がっている

[00:02:08] 菊の花をちぎって

[00:02:14] まき散らしたような星

[00:02:19] サーチライトは

[00:02:25] 着物の井げたのようだ

[00:02:32] 夕方屋上のヤグラに登って

[00:02:36] 半月のおもてに西洋婦人の

[00:02:39] 横顔を探った

[00:02:42] 天上界

[00:02:45] そしてここから一様に

[00:02:47] 見渡すことのできる下界の樹々

[00:02:51] 戦争などは歴史の

[00:02:53] うわっつらのサザナミだ

[00:02:56] 何もかも昔のままで

[00:02:58] しばしの悪夢を

[00:03:00] 見ていたのだという気がする

[00:03:03] (八月十七日)

[00:03:06] 星標機が旋回する

[00:03:18] トウモロコシの葉っぱが翻って

[00:03:29] 星標機が旋回する

[00:03:43] 屋上のパノラマ風景

[00:03:45] 馬込村の一郭

[00:03:48] 木立をまじえた起伏が

[00:03:51] ワーズワースという名を

[00:03:53] 連想させる

[00:03:56] 真紅に縁取られた

[00:03:58] 怪異な雲が突っ立っている

[00:04:01] 進駐軍にそなえて

[00:04:03] 女の子と食糧が

[00:04:05] あわててかくされつつある

[00:04:07] (八月十九日)

[00:04:12] 中庭にそよぐトウモロコシの

[00:04:14] 葉ずれ

[00:04:15] 日々に人々が減って

[00:04:17] 行く広い館の淋しい午後

[00:04:21] 夕方の展望台で兄と幼い弟との

[00:04:26] 対話

[00:04:28] 「兄ちゃんあの山と富士山と

[00:04:31] 同じかい」

[00:04:32] 「くっついているけど

[00:04:33] 富士山の方が向うにあるんだぞ」

[00:04:36] 「兄ちゃんお月様は

[00:04:37] 生きてるんかい」

[00:04:39] 「知らないよ」

[00:04:39] 「じゃ誰が廻しているの」

[00:04:41] 「だれも廻して

[00:04:42] なんかいるもんか」

[00:04:43] 「じゃなぜ動くの

[00:04:44] 雲も生きているんかい

[00:04:46] よう教えておくれよ」

[00:04:47] (八月二十日)

[00:04:50] 天候回復

[00:04:52] 風吹いて断雲しきりに東へ飛び

[00:04:56] 星標機が旋回する

[00:04:59] 空の青をここに移した露草の一点

[00:05:04] 郵便局の横で

[00:05:06] 女の子のノートらしい

[00:05:07] 一片をひろった

[00:05:09] 「菊の花をちぎって

[00:05:15] まき散らしたような星

[00:05:21] サーチライトは着物の

[00:05:28] 井げたのようだ」

[00:05:34] とそのノートに鉛筆で

[00:05:36] 書いてあった

[00:05:38] (八月二十四日)

[00:05:42] だいだい色と紺色の

[00:05:44] ぼかしの真ん中に

[00:05:45] 引っかかった白銀の弓

[00:05:49] ヘブル人が眺め

[00:05:51] ヨブの眼に映ったのと同じ新月

[00:05:55] 一昨日新宿で

[00:05:57] 白い星を描いた

[00:05:59] ワゴンを連ねて乗り込んでくる

[00:06:02] アメリカ騎兵隊を見た

[00:06:05] ヘルメットをかむった

[00:06:08] 蝋人形の大部隊

[00:06:11] これを茫然と見やる群集

[00:06:14] 浦上天主堂における一万人の

[00:06:17] 犠牲も合わせて

[00:06:19] すべては新しい

[00:06:21] 『旧約聖書』のページを

[00:06:23] 繰っている気持ちである

[00:06:25] (九月九日)

[00:06:28] 射すようなヴィナス

[00:06:31] 秋日和

[00:06:32] 藤色の富士山

[00:06:35] 物皆にくっきりと

[00:06:36] 秋の影がついている

[00:06:39] (九月十七日)

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