《浮游黒猫と楽団装置》歌词

[00:00:00] 浮遊黒猫と楽団装置 (浮游黑猫与乐团装置) - 少女病 (しょうじょびょう)

[00:00:03] 『衝動の儘に深い考えもない儘に

[00:00:06] 家を飛び出したミリリは

[00:00:08] 激しい疲労と空腹に

[00:00:11] 襲われながら

[00:00:12] それでも足を前へ前へと

[00:00:14] 動かし続けていた

[00:00:17] 雨にうたれ磨り減っていく心に

[00:00:21] それでも目的だけは

[00:00:22] 見失わないように

[00:00:25] 薄汚れた格好の少女に

[00:00:28] 声をかける者はいない』

[00:00:32] 「ふふっあたし

[00:00:35] バカみたいだ」

[00:00:55] 緩やかな明滅にセカイは廻って

[00:01:03] 少女の視界はいつか

[00:01:07] ブラックアウトを繰り返した

[00:01:12] 朽廃ディテールは嘘

[00:01:16] 絡む腳笑って笑って

[00:01:20] 不恰好なダンスに

[00:01:24] 黒猫が欠伸する

[00:01:30] 虚構の羽はいらない

[00:01:34] それは物語を生まない

[00:01:39] 不明確な少女の

[00:01:42] 軌道は儚くも空を蹴った

[00:01:48] 意識の葬列に終止符が穿たれて

[00:01:55] 嗚呼倒れる手折られる

[00:01:58] 刹那救い上げた腕は

[00:02:00] 幻想か現か不明瞭で

[00:02:06] 『倒れかけた少女を支えたのは

[00:02:09] 黒衣を纏った放浪者

[00:02:11] 無言で手渡されたパンに

[00:02:14] 少女は飛びつく』

[00:02:17] 「ああれがと貴方は？」

[00:02:21] ぼやけていたセカイが

[00:02:25] 息を吹き返し

[00:02:29] 箒星は流れてく

[00:02:33] 言い尽くせない願い乗せて

[00:02:38] 猫の楽団は空想

[00:02:42] 置き場所を探して探して

[00:02:46] 蓄積した音に無意識に依存した

[00:02:55] 感情のない喝采

[00:03:00] いつか物語を壊す

[00:03:04] 囃し立てる

[00:03:06] 散々耳元で鳴っていた言葉

[00:03:11] それは終わりへ向けられた

[00:03:18] その誘うような声音

[00:03:21] 足を止めて止められて

[00:03:23] 正気を取り戻す少女

[00:03:25] 音はもう掻き消えていた

[00:03:34] 「ああたしの顔に

[00:03:35] 何かついてますか？」

[00:03:38] 『汚れているのだろうか

[00:03:41] と不安に襲われた少女が口元を

[00:03:44] ゴシゴシと擦っていると

[00:03:46] 彼は微笑み

[00:03:48] 自分の探している

[00:03:49] 女の子のことを

[00:03:50] 思い出したのだと優しく語る

[00:03:53] 年の頃も同じで思わず手を

[00:03:56] 差し伸べてしまったのだと

[00:03:59] 多くは語らなかったけれど

[00:04:02] 人として誤った道を

[00:04:04] 選んでしまったらしいその子を

[00:04:05] 止めようと

[00:04:07] 旅をしていることはわかった』

[00:04:11] 鮮やかな感情に呼吸を整えて

[00:04:19] 虚構の羽はいらない

[00:04:23] それは物語を生まない

[00:04:27] 羽はなくとも

[00:04:29] 少女の足取りは

[00:04:32] その意思を取り戻した

[00:04:37] 飛ぶようにだなんて

[00:04:41] 言えないけれど確かに

[00:04:44] 嗚呼噛み締めて踏みしめて

[00:04:46] 著実にその地を蹴る

[00:04:49] 少女のいるべき方角へ

[00:04:56] 「キミの旅の終着点はどこ？

[00:05:00] 決して道を間違ってはいけない

[00:05:02] 戻れなくなるなら」

[00:05:06] 『ぶっきらぼうに

[00:05:07] けれど誠実に語る彼に少女は頷き

[00:05:11] 再び歩きはじめる

[00:05:14] 二人の目指す場所が

[00:05:15] 同一であることには

[00:05:17] 最後まで気付かないままに』

[00:05:21] 「もうすぐ行くからだから

[00:05:25] 生きて待ってて」